新年もすっかり明けてしまいましたが。

新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

昨年12月は一年の中でもイベントが多く、当店も忙しい毎日をすことができました。そんな12月の中でも一番のメインイベントが「クリスマスディナー」なのですが、こちらの詳細は次回以降にでもご紹介いたいと思います。

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お盆と正月は毎年恒例で少し長く休暇をとり、体調を整えるようをに努力しておりますが、暴飲暴食の毎日で自責の念に駆られるしだいでございます。

それもその筈で、お正月は特に美味しいお酒や料理が酒池肉林状態です。我が家の家訓には、「親の仇と美味いものは、見つけたら直ぐにとれ」という有り難いお言葉が存在し、その言葉を金科玉条に守り続けております。

そんな親戚家族大集合のお正月、私の面前には、義兄御一家さまより大振る舞いな一本を拝受しました。

「娘が生まれた年、記念に買っておいたワインがあったんだけど、その娘が今年二十歳になるんで、記念にこのワインを皆んなで味見してみましょう。保存状態は分からないから心配だけど」ってドンペリ99やないか。

これは全米が泣く美味しさでした。20年の眠りから覚めたこの黄金色に輝くワインは、高等遊民が嗜む崇高な味わいで徹頭徹尾、正義警察です。

あまりの美味しさと感情の高まりを抑えきれず、語彙が乏しい私の口から、つい出た言葉が「ノンアルのゼロカクみたいで最高な味やわー」とほろ酔い加減でニヤニヤ飲んでいると、帰省中のkids達に嘲笑される。
 

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エンジンがかかってきたところで、真打登場。

当店の社外取締役的存在で、いつもご利用頂いているお客様より以前、日本酒を頂いておりました。

この日本酒を飲むきっかけがなかなか見つからず今日という日を迎えましたが、遂に本日開栓の義。

水戸黄門の水戸光圀公が紋所をかざすシーンのように、私はこの「一本義」を高く持ち上げ、下下に向かい「各々、頭が高い、頭が高い」と一同ひれ伏せさせた後、グラスにゆっくりと注ぎ香りを抽出する。

グラスに注がれた美しい黄金色の日本酒からは、しっかりと甘く蠱惑的な香りが鼻腔に届きます。

それでは、早速、口に含みます。

ATTENZIONE  注意。これは世界中の人々が鼻血を吹き出す美味しさですので、
キーゼルバッハ部位をつまんで飲んでください。

味わいは、新美南吉の童話のように、いつまでもいつまでも情に残る優しさで、呑み進んでいくうちにライスエッセンスが
十重二十重に私を囲み、この日本酒とのアナボリズム状態がいつしか完成するのです。

美味しいお酒は楽しい。楽しいお酒は美味しい。まるく、心を開いて心地よく飲めば、それが、いいお酒。

美味しいお酒、ごちそうさまでした。ありがとうございます。