2005年8月某日、果てしなく広がる蒼穹の下、私は購入したての真紅で典雅な自転車にまたがり市内を東奔西走していた。この時の愛車名は、宇宙世紀0079年1年戦争時のシャァ専用モビルスーツに因んで「赤い彗星」と命名していた。

2005年8月下旬。「赤い彗星」と共に現在の場所(サッポリーニ)に物件を発見。
内見後スーパー秒速で常口アトム、家主、私の三者合意を確認し最終調印しました。

当店が入店する前は、この画像のように素敵な雰囲気の昭和レトロチックな居酒屋が10年ほど営まれていました。
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最初の内見で店内に入った時のファーストインプレッションは、床の質感とカウンターテーブルが秀逸の呈色で、このフレイバーな店内に一瞬で恋に落ちました。私はそこに神を見たのを今でもはっきりと覚えています。

以前の居酒屋さんの外観はこんな感じ。取り壊しの最中の画像です。


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外壁取り壊し後の下地作り。
これは此れで打ちっ放し感が洒落れオツです。

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内装のタイル張りや珪藻土の壁塗りなどはDIY。この時期はホーマックの
ヘビーユーザでした。


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内装はトイレの設置と床のタイル張りだけ専門業者にお願いして、その他全てハンドメイドで仕上げました。おかげで補修作業やペンキ塗りなども素早く対処できます。因みに、経年劣化したトイレの便座交換や外壁の再塗装も自己完結する特殊部隊並みのスキルを私は持っております。(キリッ)


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当時、備品は投資額を抑えるために、東急ハンズで椅子やテーブルを揃えました。(一部現在も活躍中)

店舗コンセプトとしては、イタリアの地元民で賑わうトスカカーナのトラットリアやワインバーのように少し照明を落とした薄暗い店内で、薄らと紅色に頬を染めた隣テーブル客が、小指を立てたワイングラス片手に笑い声と焼き立てビステッカの香りが伴う皿の上で、ナイフとフォークのサウンドがレゾナンスする空間をイメージしています。(分かりづらくてすみません)

こと程左様に、私が目指すグランドデザインにラグジュアリーな装備品は最初から想定外でしたが(お金が無いのが真実)唯一拘った物がカウンターの椅子。それはスペイン製のアンティーク椅子である。

仕事が終わった夜、このアンティーな椅子に包まれながらワインやウイスキーを嗜む時間は私のホメオタシス。深夜の浅酌低唱はある意味で人類の到達点や。


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シンクロシニティーを感じた出会いから2ヶ月後。内部創作を終えた2005年10月17日。市内中心から少し離れた現在地に、期待と不安を入り混ぜながらサッポリーニは小さな産声を上げました。

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2020年10月 

私達は皆様に支えられて15年という長い道のりを歩いてくることが出来ました。
思い起こせばリーマン・ショックや東日本大震災、更に北海道のブラックアウト、そして今年のコロナ。これら歴史の教科書に太字で記載されるような時代の荒波を小舟でダイブしてきました。

そして本年15周年。ひとえに皆様の御愛顧の賜物と深く感謝申し上げます。これからも末長く愛されるよう邁進する所存でございます。

15年の営業の中で多くの間違いやご迷惑もおかけしました。しかし間違いばかりして過ごした人生は、何もしなかった人生と比べると、自慢できるだけでなく、役にも立つ。

ポジティブフェードバック全開でこれかも宜しくお願い致します。